イラレで文字に立体感を出す方法|変形効果のコピーで厚みのあるロゴ文字

2026/07/22
📌 この記事のポイント
立体的な厚みは「効果の変形」のコピーを重ねて作る
少しだけ縮小して下にずらしたコピーで疑似的な立体になる
コピー数で厚みをコントロールできる
コピーを増やしすぎると動作が重くなる
光彩・グラデーション・ドロップシャドウで質感が上がる
2026年7月23日更新
立体的な厚みは「効果の変形」をコピーして重ねて作る
Illustratorで文字に立体感を出すコツは、効果の「変形」を使って、少しだけ小さくして下にずらしたコピーを何枚も重ねることです。小さいものが少しずつ重なることで、飛び出しているような疑似的な立体になります。
この記事は、NOT DESIGN SCHOOLの講座「Illustrator & Photoshop」のワークショップをもとにした実践ガイドです。講師は装飾ビジュアルを得意とするたぬきさんです。
参考動画:Illustratorワークショップ「普通の文字がロゴっぽく変わる」(NOT DESIGN SCHOOL)
変形効果とは?オブジェクトを繰り返し変形できる

変形効果とは、オブジェクトを拡大縮小・移動・回転などで変形させ、その変形をコピーして繰り返せる効果です。この「コピーを繰り返す」仕組みが、立体的な厚みづくりの核になります。
1枚のコピーを少し小さく、少し下にずらす。これを何枚も重ねると、奥に向かって少しずつ小さくなる形が積み上がり、厚みのある立体に見えます。実際に立体を作っているのではなく、平面のコピーの重なりで立体感を演出する方法です。押し出し系の3D機能と違って、平面のまま扱えるので、後から色や質感を調整しやすいのも利点です。
厚みを作る手順

立体感は、縁取りなどで仕上げた文字の塗りに変形効果をかけて作ります。作例の手順は次の通りです。
厚みを出したい塗り(縁の塗りなど)を選ぶ
FX→パス→変形を選ぶ
プレビューにチェックを入れる
拡大縮小を99.5%にして、気持ち小さくする
移動の垂直方向を2pxにして、少し下にずらす(水平は0)
コピーを20にして重ねる
この設定で、少しずつ小さく下にずれたコピーが20枚重なり、厚みのある立体になります。数値は文字サイズによって微調整しますが、まずはこの値を基準にすると作りやすいです。
設定項目 | 値の目安 | 役割 |
|---|---|---|
拡大縮小 | 99.5% | 奥へ行くほど少し小さく |
移動(垂直) | 2px | 奥へ行くほど少し下へ |
移動(水平) | 0 | 左右はずらさない |
コピー | 20 | 重ねる枚数=厚み |
拡大縮小を100%のままにすると厚みが平行に伸びるだけで奥行きが出ません。99.5%のように「わずかに小さく」することで、奥へ収束していくパースがつき、立体らしく見えます。
厚みのコントロールと動作の注意

厚みはコピーの枚数で調整できます。枚数を増やすほど厚くなり、減らすほど薄くなります。目安は次の通りです。
コピー数 | 見え方 | 動作 |
|---|---|---|
10前後 | 薄めの厚み | 軽い |
20前後 | ロゴらしい厚み(作例の基準) | 標準 |
40〜100 | かなり分厚い | 重くなりやすい |
コピーを40や100のように増やすと、その分だけ描画の負荷が上がり、動作が重くなります。作例でも20程度にとどめています。厚みと動作の軽さはトレードオフなので、必要な厚みが出る範囲でコピー数を抑えるのがコツです。重さを感じたら、まずコピー数を見直してください。
光彩・グラデーションで質感を足す

立体の厚みができたら、質感を足すとロゴらしさが増します。作例で使っているのは光彩(内側)とグラデーションです。
光彩(内側):FX→スタイライズ→光彩(内側)を、描画モード「オーバーレイ」で使うと、艶のある発光感が出ます。ぼかしは作例で8px(1080×1080pxのサイズで5〜10px程度)です。通常モードだと白くのるだけですが、オーバーレイにすると下の色に反応して光ったような見え方になります。
グラデーション:塗りにグラデーションをかけ、上下で明暗をつけると、光の当たり方が表現できます。厚みの下側は暗めにすると自然です。作例では、複製した塗りに反転グラデーションを重ねて、上下の色差で立体感を強めています。
これらはアピアランスの塗りや効果を重ねる応用です。立体の厚みに質感が乗ると、ぐっとロゴらしい仕上がりになります。
手前の文字にドロップシャドウで奥行きを足す

厚みだけだと、手前の文字と背景が同じ面に見えて、ぺたっとした印象になることがあります。そこで、手前の文字にドロップシャドウを足すと、背景から浮いて奥行きが出ます。
グループの編集モードに入り、行ごと(作例では1行目・2行目・3行目)に文字を選んで、FX→スタイライズ→ドロップシャドウをかけます。作例の数値は次の通りです。
設定項目 | 値 |
|---|---|
描画モード | 通常 |
不透明度 | 40% |
X・Y・ぼかし | 各5px |
色 | 黒 |
同じ数値を各行に繰り返すと、統一感のある影になります。厚みで立体を作り、影で背景から浮かせる。この2つを組み合わせると、飛び出したようなロゴ文字に仕上がります。
限界と注意点|厚みは「軽さ」とのバランスで
立体の厚みは魅力的ですが、扱い方には注意が必要です。誠実に3つの注意点を共有します。
コピーの増やしすぎで重くなる:厚みが欲しくてコピーを増やすほど、動作が重くなります。必要な厚みが出る範囲に抑えてください。
使いどころを選ぶ:厚みのある文字は主張が強いので、どこでも合うわけではありません。見せたい場面に絞って使います。
光の向きに合わせて調整する:厚みの明暗が光の向きと合っていないと不自然に見えます。下側を暗めにするなど、光の当たり方を意識して仕上げます。
よくある質問(FAQ)
Q. Illustratorで立体文字はどう作りますか?
効果の「変形」で、少しだけ縮小して下にずらしたコピーを重ねて作ります。拡大縮小99.5%・垂直移動2px・コピー20あたりが基準です。
Q. 3D効果とは何が違いますか?
この方法は、平面のコピーを重ねて立体に見せる疑似的なやり方です。実際の3D機能とは異なりますが、平面のまま色や質感を調整しやすく、ロゴらしい厚みを手軽に出せます。
Q. 厚みはどう調整しますか?
変形効果のコピー数で調整します。10前後で薄め、20前後でロゴらしい厚み、40以上でかなり分厚くなります。ただし増やすほど動作が重くなります。
Q. 拡大縮小は100%ではだめですか?
100%だと厚みが平行に伸びるだけで奥行きが出ません。99.5%のようにわずかに小さくすると、奥へ収束するパースがついて立体らしく見えます。
Q. 動作が重くなってきました。
コピー数が多いのが原因のことが多いです。40や100など多い場合は、必要な厚みが出る範囲まで減らしてください。
Q. もっとロゴらしくするには?
光彩(内側)をオーバーレイで足すと艶が出ます。塗りにグラデーションをかけて上下で明暗をつけ、手前の文字にドロップシャドウ(不透明度40%・ぼかし5px)を足すと、背景から浮いて奥行きが出ます。
Q. 縁取りと立体はどの順番で作ればいいですか?
まず文字の形と密度を整え、縁取り(塗り+パスのオフセット+分割)で輪郭を固めます。次にその縁の塗りに変形効果で厚みを足し、最後に光彩やグラデーション、ドロップシャドウで質感と奥行きを仕上げる、の順が作りやすいです。土台のアピアランスの考え方を押さえておくと、各工程の意味がつながります。
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